「似合う髪」より「なりたい髪」のほうがはるかに大事

「似合う髪」を探すかわりに優先すべきなのは、「なりたい髪」です。

憧れの髪があるのだったら、私とこの人は顔が違うから、とか、髪質に難があるかなどと躊躇せずに、まずは、「こんな自分になりたい」と思ってください。

ヘアカタログの「似合う髪の量、髪質、顔型」は、無視していいヘアカタログを作っている身でこれを言うのは本当に心苦しいのですが、ヘアスタイルについている、似合う髪の量や髪質、顔型などのチェックボックスは、あまり気にする必要はありません。

というのも、そのヘアスタイルを作った美容師さんからもらうアンケートには、ほとんど全部の項目に、「似合う」を示す○がつけられているからです。でも、全部のヘアスタイルが「すべての髪質に似合う」だと、チェックボックス自体の意味がなくなってしまうので、「より似合いやすい」をピックアップして載せさせてもらっているのです。

チェックボックスから外れている髪質や顔型であっても、似合うことは多いですし、あのチェックボックス自体「まあ、強いて言えば、このあたりがより似合いやすい感じです」くらいの目安にしかなっていません(ゴメンナサイ)。ですから、あれを見て「私の髪は量が多いから、このスタイルは無理」と思う必要は全くありません。

似合わせ方は、素材の数だけあるそして髪質や顔型を気にしなくていい理由がもうひとつあります。こちらのほうが、より重要な理由なのですが、似合わせ方は、人の数だけあるからです。

2年ほど前、ファッション誌で「○○さんの真似っこヘア」という企画が大流行した時代がありました。たとえば、菅野美穂さんが出ている化粧品のポスターを借りてきて、2人の読者が全員、その髪型を目指すというものです。

丸顔の人、面長の人、エラが張っている人、髪が菅野さんより長い人、短い人、量が多い人、少ない人、クセ毛の人……などなど、いろんなタイプの人が、それぞれ菅野さんのスタイルを真似るわけです。

コンプレックスは隠さない
コンプレックスはチャームポイントを引き出してくれるぽっちゃり見える丸顔、いかつく見えるエラ張り、極端な軟毛、なんでここにあるのというつむじの位置..。ある女性は「親のDNAを恨んだ」というくらい、生まれつきの縮毛に悩んでいました。顔型や髪質にコンプレックスがある女性は多いものです。これらのコンプレックスへの対処法は、2つあります。

隠す2活かすこの、2択です。当たり前のようですが、まずは、この2つの選択肢があるということを自覚するところから、スタートします。

過去に何度か「コンプレックスを隠した場合、活かした場合のヘアスタイル」というファッションのヘアページを作ったことがあります。

モデルさんで、たとえば、「丸顔を隠して細く大人っぽく見せるヘアスタイル」と「丸顔をあえて出して幼くかわいく見せるヘアスタイル」といったように、両方のスタイルにトライしてもらうという企画です。

この企画をやると、8割以上の人は、「コンプレックスを隠さず、活かしたスタイル」のほうが、よく見えます。具体的には、無理をしていなくてのびやかに見えたり、卑屈感がなくなったり、なにより、そのコンプレックスの要因が、その人のチャームポイントになることが多いのです。本人もたいてい「活かす」スタイルの自分が好きと言います。

女優になるような人は、実は本人がコンプレックスだと思っているパーツを全開にしている人が多いです。女優さんには顔の悩みはないだろうと思いがちですが、実は鼻ぺちゃとか、エラ張りとか、そばかすが多いとか、おでこが広いとか、いろんな悩みを持っています。でも、それを隠すのではなく、全開にした髪型を選んでいる人のほうが、女優としては成功しています。その「整っていない(と本人が思っている)部分」こそが、個性になったり、人目を引くポイントになるからです。

コンプレックスを活かせるようになると、自分が好きになれる小さい頃から剛毛のクセ毛がコンプレックスだった女性の話です。小学生のときにクセ毛が原因でいじめられ、それ以来、ずっと縮毛矯正をかけ、そのクセを隠しつづけていました。するっとした縮毛矯正をかけた髪は、いたって普通。地味で暗い性格に見られることが多い女性でした。

あるとき初めて行った美容院で担当してくれた美容師さんに、将来の夢やこれからりたいことを聞かれ、「海外でボランティアをしてみたい」「南米に行ってみたいから、スペイン語を勉強している」と伝えたところ、「どうしてもストレートヘアにしないとイヤ?」と聞かれたそうです。子どもの頃、クセが原因でいじめられたことを話したら「そんな自分、もう、捨ててもいいんじゃない?」と言われました。

美容師さんに提案されたスタイルは、思い切ってクセを活かしたスパイラルパーマ。「南米に行ってみたいなら、ラテン系にしようよ!」と明るく提案され、なかば強引に押し切られるようにパーマをかけることになりました。

数時間後、鏡の中にうつった自分の姿を見て、彼女は驚きます。それは本当に自分じゃないような、明るく元気なイメージの女の子だったから。人は人を外見で判断するので、それで山川な「思われていたかは、明るくポジティブな人と見られるようになりました。

それまでスペイン語を勉強しているだけでしたが、バイトを掛け持ちして資金をため(それまでは、暗い外見でバイトも面接で落とされていたそうです)思い切ってバックパッカーとして1か月南米に行くことを決めました。

大学を卒業したあとは、外資系の企業に入社し、長期休暇を使って南米にリピートしつづけました。今はなんと、ジャマイカ人と結婚しています。

彼女の話は、外見のコンプレックスを自分の個性に変えられたいい例です。もちろん、徹底して隠す、という選択肢もあります。でも、彼女のように、コンプレックスを認めて、外に出せるようになると、自分のことを好きになれます。コンプレックスは隠すだけではなく活かす、の選択肢も考えてみてください。

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